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help リーダーに追加 RSS 国籍法3条による国籍取得要件の違憲判決の尊重を求める声明

<<   作成日時 : 2008/07/17 21:30   >>

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 最高裁判所平成20年6月4日大法廷判決(国籍法3条違憲判決)を受けて、全国青年司法書士協議会(全青司)が標記の会長声明を出しました。
 この判決のポイントは、父親が日本人で母親が外国人の場合に、父母が婚姻していなくても「胎児認知」があれば子は生来的に国籍を取得するのに対し、「生後認知」であれば、父母が婚姻してなければ、子は国籍を取得することができないと定める国籍法が、憲法14条に反するとした点です。
 もちろん、立論としては、婚外子差別の問題としてとらえることも可能ですが、今回の判決では、そこは問題とされておりません。
 外国籍の方々の人権については、できる限り広く保障が及ぶように解釈する憲法学説が大勢を占めるようになってきましたが、それでもまだまだ「国籍」の有無は、人権保障の上で重要な要素となっているのが現状です。
 そのような中で、国籍を取得しやすくする解釈・運用は、人々の夢や希望の実現(就きたい職業に就く・取得したい資格を取得する、など。)のために、非常に意味のあることだと思います。
 是非、この会長声明をご一読下さい。



      国籍法3条による国籍取得要件の違憲判決の尊重を求める声明

全国青年司法書士協議会

声明の趣旨
1 我々は、立法府に対し、胎児認知か出生後の認知かを問わず、父の認知により子ども(満20歳未満の者)に国籍が認められるよう、国籍法の早急な改正を求める。
2 我々は、関係行政機関に対し、上記国籍法改正に至るまで、父の認知を受けた子の届出による国籍取得を認める措置を早急に講じることを求める。

声明の理由
平成20年6月4日、最高裁判所大法廷は、婚姻をしていない日本人の父と外国人の母との間に生まれ、出生後に父から認知された子どもについて、日本国籍を有することを確認する判決を言い渡した。これまで国は、国籍法3条1項の規定にしたがい、婚姻していない日本人の父と外国人の母との間に生まれた子どもであっても、出生前に認知された子どもについては出生とともに日本国籍の取得を認める一方、出生後に認知された場合には、父母の婚姻という要件を課してきた。これにより、法律婚の有無という親の事情により日本国籍を取得するにつき子どもたちに差別的取扱いが生じていた。
子どもの健全な発達のためには、幸福、愛情及び理解ある雰囲気や環境が必要なことは言うまでもなく、社会は子どもたちのためにこれを整えなければならない。日本が批准した人権に関する諸条約においても、子どもの最善の利益を主として考慮することや、子どもは出生によっていかなる差別も受けないことを規定している。今回の判決は、こうした国際条約を尊重すべきとし、国籍法3条1項の規定は、合理的な理由のない差別的取扱いを生じさせており、憲法14条1項の平等保障に反して違憲であると判断した画期的な判決である。
今回の判決が出された翌日において、法務省としては国籍法3条の改正を検討することを明らかにした。また、同日法務省民事局が全国の法務局に、今回の判決と同様の問題を抱えた子どもから国籍取得申請があった場合には申請書を預かるよう指示した。我々はこれらの対応は迅速なものとして評価する。
しかしながら、現在においても立法の不作為状態が存在し続けていること及び国籍取得申請書を提出してもすぐには受理されないことは事実である。国籍の有無は、現在でも我が国における基本的人権の保障に関して影響を及ぼす重要な要素であり、夢や希望の実現、ひいては明日のくらしにも影響を及ぼす問題に直結している。子ども達の成長は早く、その心についても大人とは比べものにならないほど感受性が高く、社会の影響を受けやすい。したがって、国籍の取得にかかわる国籍法3条1項が違憲であると確認された以上、この部分をこのまま放置しておくことは許されない。私たち大人や社会一般は、子どもたちの人権を守っていく強い姿勢を早急に見せなければならない。
よって、我々は、立法府及び関係行政機関に対し、国籍法の迅速・早急な改正を求めると共に、改正前であっても臨時措置を講ずるか、または新たな解釈・運用を示す等により、今回の判決の原告と同様の境遇にある子どもたちに対し、速やかに日本国籍の取得を認めるよう強く求めるものである。
以上

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